【令和2年6月定例会 代表質問 1.災害への準備、対策について】

目次

【令和2年6月定例会 一般質問】

 

6月15日に令和2年大月市議会6月定例会の代表質問・一般質問が行われ、代表質問を行いました。

 

今回は、「災害への準備、対策について」、「今後の感染拡大への備えについて」、「事業者への市独自の支援策について」、大項目3問の質問を行いました。

 

 

3項目の質問をそれぞれ、質問内容、答弁に分け掲載していきます。

以下、質問項目です。

 

 

質問1.災害への準備、対策について

 

Q1.「避難所の開設、運営の準備、対策は」

 

 災害への準備、対策についてであります。

新型コロナウイルスの感染が続いている現下の状況において、大雨などの自然災害が発生し、避難所に避難することになった際、自然災害と感染症の発生の複合災害を防ぐためにも感染予防対策を講じた避難所の開設、運営の準備が急務となっています。

そこで、避難所の開設、運営について、市の準備の状況、またどのような対策を講じるのか伺います。

 

 
 

Q2.「市民の皆さんに分かりやすく早急に周知を」

 

2点目、市民への周知についてであります。

コロナウイルス禍の災害発生時の対応は、これまでの災害発生時と避難の在り方や避難所運営も変わることから、改めてしっかりと周知を図っていかなければならないと考えています。

準備を整えた上で、適切な避難行動をしていただき、避難所運営の状況の理解もしていただくためにも、災害が起こる前の準備、起きたときの対応、避難所においての対応について、市民の皆さんに分かりやすく早急に周知を行う必要があると考えますが、市の所見を伺います

 
 

 

【答弁】

 

A1.「早急に見直し、避難所開設訓練を行い、今後の避難所開設、運営に備えてまいりたい

 

災害への準備、対策についてのうち、初めに避難所の開設運営についてであります。

本市の準備状況ですが、避難所運営マニュアルの見直しをはじめ、感染防止対策として、避難所の受付位置や密を避けるための分散避難の周知、施設の確保、飛沫防止対策及び密集を避けるための仕切りの確保等の準備や検討を進めております。

また、避難所における感染予防に必要なマスクやアルコール消毒液につきましては、備蓄品の再点検をし、備蓄の追加を行いました。

現在、山梨県が新型コロナウイルス感染症を踏まえた避難所運営マニュアルの見直しを行っておりますので、国からの通知や県のマニュアルを参考に早急に見直すとともに、市職員による避難所開設訓練を行い、今後の避難所開設、運営に備えてまいりたいと考えております。

 

 

A2.「備蓄品の追加や避難の方法を周知してまいりたい

 

次に、市民への周知についてであります。

災害が起こる前の準備といたしましては、各家庭での避難時の備蓄品に、新たにマスク、アルコール消毒液、体温計などを加えていただくことや、避難時には安全な自宅における避難、ホテルや親戚、知人宅への避難を「広報おおつき」やホームページ、出前講座などで周知してまいりたいと考えております。

 

【再質問】

 

Q.【山梨県のマニュアル作成予定は】

 

まず、避難所の開設、運営について再質問いたします。

現在、山梨県が新型コロナウイルス感染症を踏まえた避難所運営マニュアルの見直しを行っており、国からの通知や県のマニュアルを参考に見直すということですが、山梨県のマニュアル作成はいつになる予定でしょうか。確認をした中で進めていると思いますので、状況を伺います。

 

 

【答弁】

 

A.【6月中には公開される。】

 

県の防災危機管理課に確認したところ、現時点では6月中には公開されるとのことであります。

先週には梅雨入りをし、また今後台風シーズンを迎えるに当たり、マニュアルの見直しは早急に行わなければならないと考えておりますので、総務管理課担当内では検討を始めております。

 

【再質問】

 

Q.【空き教室の利用に関して協議の状況は】

 

先週には梅雨入りをしており、これからますます災害の発生リスク高まってまいります。

災害の発生が刻一刻と迫っているという認識の中で、準備を進めていただいていることと思いますが、まずは県のマニュアルが6月中に公開ということです。

これからの流れとして、基礎となる避難所の運営指針やマニュアルが作成され、避難所開設訓練を行い、オペレーションの確認などを行った上で注意点や改善点の抽出、そして検証を行って、職員の配置人数など改善策を検討した上で、また避難所の運営マニュアルに反映をさせていく。

こういった流れになるわけですから、基礎となる運営指針、マニュアルの部分に関しては、国からも指針はしっかりと示されておりますので、早急に作成を終え、避難所開設訓練へと進めていっていただきたいと思います。

 そして、先ほど答弁にありましたとおり施設の確保を進めていくとのことですが、これも国からの通達においても示されており、体育館だけでなく教室を使用することや、新たな避難所の確保が必要になってくると。

その中で、教室の活用についてになりますが、避難してきた方の健康状態の確認を避難所では入り口で行って、発熱者など感染の可能性がある方を分けて移動していただき、専用スペースにいていただく必要があるため、空き教室の利用を検討していると思うのですが、空き教室の利用に関して各指定避難所における協議の状況について再質問いたします。

 

 

【答弁】

 

A.【各学校と協議し、活用する方向で調整を進めている】

 

発熱、せき等の新型コロナウイルス感染症が疑われる方が避難してきた場合の対応としまして、市内5つの小学校と自然学園につきましては、各学校と協議し、受付から避難者の動線が重ならないよう空き教室等を活用する方向で調整を進めております。

 

 

 

【再質問】

 

Q.【各施設の収容可能人数と、新たな施設の開設数の想定は】

 

空き教室が、主に感染が疑われる方の対応として使用されるということであれば、これはやはり別の施設の確保や別の避難方法が必要となると考えます。

そこで、実際に昨年の台風19号の際に、最大601名の方が避難をされました。

仮に同様数の避難者がいた場合、各施設の収容可能人数と、新たな施設の開設数の想定はできているのか再質問いたします。

 

 

【答弁】

 

A.【災害の規模によっては分散避難について周知を図っていく】

 

大月東小学校につきましては、61区画で122人を、鳥沢小学校につきましては、55区画で110人の収容を想定しておりますが、1世帯の人数は昨年の台風19号の避難者の世帯数、人数を用いた数値であります。

新型コロナウイルス感染症が収束していない状況で、様々な方の協力を得るために、災害の規模によっては避難所より安全な親戚、知人宅への避難の検討や、公民館、分館等の施設の利用などの分散避難について周知を図ってまいりたいと考えております。

 

 

【再質問】

 

Q.【分散避難について、広報での周知の方法は】

 

昨年の台風19号の際の避難者数が、大月東小学校で111世帯197人、感染防止対策を講じたレイアウトで想定すると、収容可能な人数は61区画で122人、鳥沢小学校には106世帯205人だったが、55区画で110人ということですから、収容が難しい状況も想定されるということ。

しかしながら、今答弁いただきました内容で考えますと、1世帯の人数は昨年の台風19号の避難者の世帯数、人数を用いた数値であるということですから、そのときの避難の状況によって大きく変わる可能性もある。ただ、足りないことには変わりはないのではないかと考えてはいます。

ただ、そのときに前回の台風19号の避難の際どうだったかということを確認してあるのですけれども、大月東小学校には大月短期大学生の単独での避難も多かったと聞いておりますし、また鳥沢小学校にも施設からの団体での避難の方もおられたとのことですから、避難が想定される施設との避難場所についての協議をあらかじめ行い、収容人数の想定も図りながら、大月短期大学の体育館を避難所として使用することなど、鳥沢におけるほかの避難所も検討されることになるかとは思います。

 

自主防災会や自治会の方々、施設の方々とも十分に協議を行い、新たな施設の確保はしっかりと検討した上で、避難所の開設に関してはこれまでの災害発生時の状況より施設運営の難しさや対応しなければいけない状況が多岐にわたりますし、人員配置も多くしていかなければならないことを考えると、指定避難所への避難だけでない分散避難がここで極めて重要になってくると考えます。

 

分散避難に関しては、大月市においては避難所へ避難することが、距離の問題や移動の問題で物理的に難しい地域の方々も多いため、コロナウイルス禍の以前から会派にて委員会などの場において、安全な近所の友人の家や親戚宅へ避難するということも示していかなければならないということを要望してきました。

 

そこで、分散避難について、広報にて周知を図っていくということでしたが、まず来月号の広報でページを確保し、周知をしていくのか。また、何についてどの程度ページを割いて紹介していくのか、広報での周知方法について再質問いたします。

 

 

【答弁】

 

A.【約半ページのスペースですが、市民の皆様に周知する】

 

広報での周知方法についてであります。「広報おおつき」では、災害の特集記事を毎年9月号で行っておりますが、避難所における新型コロナウイルス感染症への対応につきましては、来月7月号の「広報おおつき」において、約半ページのスペースですが、分散避難のお願い等を市民の皆様に周知してまいります。

 

 

【棚本の意見】

【しっかりとページを割き、かつ伝えるべき情報を分かりやすく掲載していただきたい】

 

来月の広報で紹介していく、約半ページということですので、見開きの半分のページで紹介をしていくことになろうかと思います。

ここで議長に許可をいただき、佐賀県武雄市の6月号の広報を一部抜粋して資料としてお手元に配付してありますので、確認をしていただきたいと思います。こちらの資料です。

 

これには、「ご存じですか?分散避難」というタイトルで、自然災害が発生した際の備えについて、分かりやすく紹介されています

 

こちらはページを開いていただくと、まず今までの避難方法と何が違うのかとの下に、まずはハザードマップを確認し、自分の家の災害リスクの確認をすることについて、そしてこれまでの避難の在り方、これからの避難の在り方と分類し、分散避難について説明がなされています。また、避難所においては今までの避難所の在り方との違いを、市が行うこと、皆さんが行うこととして示し、隣のページには避難時に持ち出す非常用持ち出し袋の中身についても新型コロナウイルス対策で加えたいものとして、分かりやすく周知がなされています。もう一ページ裏に、こちらのページがありますが、災害発生時の情報収集手段、警戒レベルに応じた避難行動についても分かりやすくお知らせがなされています。

 

今資料を紹介いたしましたが、自宅の危険性の有無の確認、そして分散避難、持ち出し袋の準備、そして警戒レベルに合わせた取るべき避難行動と、警戒レベルの意味を正しく理解していただくこと、また災害発生時の情報収集手段と、最低限の情報を伝えていくだけでも、今紹介した佐賀県武雄市の広報の情報量は必要になると考えます。

もう本日は6月15日ですから、編集の時期としてはこれは難しいかもしれません。

しっかりとページを割き、なおかつ伝えるべき情報を分かりやすく掲載していただきたい。

そして、特に分散避難については、これはこれで様々な対応が生じる可能性もあります。

しっかりと市民の皆様の理解が必要となりますから、きめ細やかに根気強く伝え続けていただきたいと思います。

 

 

【再質問】

 

Q.【ホームページのリニューアルを】

 

また、ホームページにおいても周知を図っていくとのことでしたが、今情報を知りたい方、支援を求める方が市のホームページを閲覧し、情報を探した際に、分かりづらい、探しにくいとの声が多く寄せられています。

これは、スマートフォン対応していないことなどシステム上の問題が多くを占めている部分でもありますが、現状では今後も起こり得る災害時の情報の発信や共有においても、本来のホームページの役割としての情報インフラとしての役割も果たしていない部分が多く、脆弱なものとなってしまっているのが現状だと認識はしています。

 

そこで、再質問いたします。今後に備えて、ホームページのリニューアルに向けて準備を進める必要があると考えますが、市の所見を伺います。

 

 

【答弁】

 

A.【リニューアルについても検討を進めていきたい】

ご指摘のとおり、ホームページを見直すことは必要であると考えております。

まず、できることから始めたいと思っておりますので、各課に対してホームページの見直しを指示し、不要な情報の削除及び内容について、市民目線に立った分かりやすい内容なのかと見直しを行うとともに、リニューアルについても検討を進めていきたいと考えております。

 

【棚本の意見】

【誰に届けるのかまで情報発信のルートをしっかりと描くのが自治体広報のあるべき姿】

 

災害とも言えるコロナウイルス禍において、市民の方たちが大月市のホームページにたどり着くのは理由があると思っています。

困っているからこそ知りたい、必要な情報が欲しいからこそ見にくる。日常ホームページ確認されない方もアクセスをしていて、その中で分かっていないというのも現状ではあると認識しています。

オンラインにアクセスができる人たちは、ホームページさえ見れば、ある程度分かりやすく情報を収集ができるように、今のホームページのシステムでできる限界の中で、PDFをホームページに格納するのではなく、最低限のデザイン、分かりやすさは加えていただきたいと思っています。

 

また、どうやってまとめて、どうやって届けるのか、それを誰に届けるのかまで情報発信のルートをしっかりと描くのが自治体広報のあるべき姿ではないでしょうか。

 

市民目線に立ち、市民の悩みに合わせた自治体広報をデザインしていくというのは、非常に苦労されるところではあると思いますが、自治体内の人的資源だけで無理をせず、外部の人材を使うということも生産性を上げていくことでは必要な判断かと思います。

 

また、ホームページのリニューアルに関してですが、今のホームページのシステムでは限界があります。

行政の幅広い情報を分類し、必要な情報を集約し、作業を進めるには一定の時間も必要となります。

 

これまで予算や財政状況も勘案し、提案を控えていた部分ではありますが、今時代の変革がしっかりと起こっており、その前の時代にもまだそぐうことができていないのが、今の大月市のホームページの現状なのかなとは思っています。

 

未来のことを考え行動していく必要、そして時代の変化に合わせた体制を構築していくことが、これからの時代に求められていると私は感じています。

 

これは、プロジェクトチームですとか人員配置もしっかりと考えながら、アドバイザーや民間をつなげたり、これからのシティプロモーションも併せて取り組みたいという職員さんも募ったり、人的に足りない部分をいかにうまく調整していくかだと思いますので、これは機構も含めてぜひ検討を行っていっていただきたいと思います。

 

 

 


 

質問項目2.今後の感染拡大への備えについて

※別ページにて詳細を掲載します。

今後の感染拡大への備えについてはこちら

 

 

質問項目3.事業者への市独自の支援策について

※別ページにて詳細を掲載します。

事業者への市独自の支援策についてはこちら

 

「災害への準備、対策について」、「今後の感染拡大への備えについて」、「事業者への市独自の支援策について」