【令和3年12月定例会 一般質問 2.孤独、孤立について】
目次
【令和3年12月定例会 一般質問】
12月15日に令和3年大月市議会12月定例会の代表質問・一般質問が行われ、一般質問を行いました。
今回は、「教育について」、「孤独、孤立について」、「結婚支援について」、「個別避難計画について」大項目4問の質問を行いました。
4項目の質問をそれぞれ、質問内容、答弁に分け掲載していきます。
以下、質問項目です。
質問2.孤独、孤立について
Q1.「孤独・孤立を防ぐ取り組みを」
孤独、孤立についてであります。孤独、孤立という概念には、全世代、本当に多様な方々への対応が必要となりますが、今回は妊娠・出産期から子育て期の家庭について質問してまいります。
コロナ禍は大きな社会不安を巻き起こし、子育て家庭の方々から私の元にも様々な相談が寄せられています。これまでもひとり親家庭への支援、児童虐待対策の質問の中でも伝えてまいりましたが、交流の減少や経済的な実情により孤独を感じ、日頃感じていた子育てへの不安がさらに大きくなり、孤立が進んだと考えています。
政府においても児童虐待事案の増加や配偶者からの暴力に係る相談件数の増加、自殺者数の増加など新型コロナウイルス感染拡大の影響が長期化することにより、孤独、孤立の問題がより一層深刻な社会問題となっていることを受けて、本年2月に孤独・孤立対策を総合的に推進するため、孤独・孤立対策担当室を設置しました。
6月に閣議決定された経済財政運営と改革の基本方針2021、骨太の方針でも、孤独・孤立対策の基本的な方向性が盛り込まれ、令和4年度予算概算要求においても孤独・孤立対策を取りまとめ、予算編成が行われています。
本市では、子ども・子育て支援の充実を図るため、第2期大月市子ども・子育て支援事業計画を策定し、妊娠期から子育て期にかけての切れ目のない支援を行えるよう、様々な事業を通して安心して子育てができるよう取り組んでおりますが、妊娠・出産期から子育て期にかけての家庭に対して、コロナ禍において進んだ孤独、孤立を防ぐ取組が必要であると考えますが、本市における現在の取組と今後の課題について伺います。
【答弁】
A1.「丁寧な指導、支援を行うことができる体制の整備に努めたい」
核家族化が進み、祖父母、父母、兄弟姉妹からの支援を受けにくくなり、妊娠、出産、子育てを夫婦だけで行う家庭が増加しております。現在のコロナ禍では、外出や交流の機会も減り、地域社会とのつながりも希薄となっていることや、様々な理由でストレスが増加し、新たな孤立、孤独が増えていると考えられます。
その中で妊婦さんに対しましては、安心して子育てができるよう妊娠届を出していただいた時点から、妊娠したら、赤ちゃんが生まれたらと節目ごとの健診の案内と実施、困ったときの電話相談や妊娠期のオンライン相談などを実施しております。具体的な方法として「子育てアプリおおつき」や山梨県産後ケア事業の産前産後ケアセンターなどの紹介をパンフレットを見ながら丁寧に説明をしております。
「子育てアプリおおつき」、通称「母子モ」は、予防接種の履歴入力、健診の日程情報、子育てイベント情報など子育てに役立つ機能がたくさんあるアプリです。産前産後ケアセンターの主な事業は、出産から産後4か月までのお母さんとお子さんが3泊4日間宿泊し、体と心を休めながら、助産師から育児相談やアドバイスを受けられるもので、市が利用料の助成を行っております。この施設には、令和2年度は2組の方が利用し、今年度も11月までに1組の方が利用されています。
その他、支援が必要と思われる妊婦さんやお母さんには、担当職員が定期的に連絡を取り、生活状況や身体状況、心配事はないかなど相手の心に寄り添いながら、それぞれの方が孤立などしないよう適切な指導を行っております。
今後の課題として、相談等を受ける側の保健師等も気持ちに余裕を持ち、常に向き合える体制と、資格に加えて経験も必要なことから、人材育成も重要なことであると考えます。
今後も妊娠期、乳幼児期、義務教育期の子育て世代には、それぞれが抱えている不安を取り除けますよう教育委員会や関係機関とも連携しながら、孤独、孤立にならないよう丁寧な指導、支援を行うことができる体制の整備に努めたいと考えております。
【棚本の意見】
【心理面の相談ができる体制を。安心して子育てができる環境づくりと人材確保・育成を。】
子育て不安などの相談を伺う中で、困っているが、誰に相談したらいいか分からない。
どこに相談すべきか、そもそも相談してもどうにかなると思えなかったとの声もたくさんありました。
こういった状況というのは、やっぱり孤独を感じ、人と人とのつながりや相談の場にも積極的にアクセスしない、できないで孤立してしまっている状況です。
だからこそ私には保健師の○○さんがいた、相談員のあの人がいたとか、困ったときに相談できる関係づくりを行っていくことが本当に重要だと考えています。
当事者が相談できる誰かや信頼できる誰かと形式的につながるのではなくて、やはり対等につながるという形で人と人とのつながりを築いていくことが、支援の場では重要だと思っています。
そして、寄り添った支援を行いながら、心理面の相談ができる体制も整えていく必要があると考えています。子育て世代が抱える日々の悩みや不安などにきめ細かく対応していくには、まさに人材育成、体制や資格、経験、本当に重要なことだと思いますので、人材確保・育成にしっかりと取り組んでいただきたいと思っております。
また、産前産後ケアについても答弁がありましたが、山梨県においても産後の母親が休息を取れるよう、一時的に育児から解放され、日頃の心身の疲れを回復するサポート、いわゆるレスパイトケアをモデル事業として実験的に実施していくこととしております。
レスパイトケアは、子供を保育所に預け、母親が自宅で睡眠を取る、ホテルで休むなど産前産後ケアセンターのように子供と一緒に過ごすということではなくて、育児に疲れた母親が休むものですので、県とも連携し、その効果や課題を共有していただくとともに、現行のファミリーサポートでできることと、範囲や対応など整合性も図ったりしながら、家事、育児の支援など国の孤独・孤立対策の予算の中にも様々取組が含まれておりますので、今こそ子育てに不安を感じず、安心して子育てができる環境づくりをさらに進めていっていただくようお願いいたします。
母の孤立防止を行うことは、子供を守ることにつながると思っています。
この地域で子供を育てたいかどうか、そう思っていただくことは、本市の少子化対策にもそうですし、様々な影響を及ぼしていくと思います。ぜひしっかりと取組を進めていただきたいと思います。
質問項目4.「個別避難計画について」
※別ページにて詳細を掲載します。