【令和4年3月定例会 代表質問4.健康増進の支援と健診の充実について

【令和4年3月定例会 代表質問】

 

3月11日に令和4年大月市議会3月定例会の代表質問・一般質問が行われ、代表質問を行いました。

 

今回は、「令和4年度市政運営について」、「通学路の安全確保について」、「ヤングケアラーについて」、「健康増進の支援と健診の充実について」大項目4問の質問を行いました。

 

令和2年12月大月市議会12月定例会_代表質問_たなもと晃行

 

4項目の質問をそれぞれ、質問内容、答弁に分け掲載していきます。

以下、質問項目です。

 

 

質問3.健康増進の支援と健診の充実について

 

Q1.「コロナ禍の状況認識と今後の取り組みは」

 

日本人の死因の約5割は、がんや心臓病、脳卒中などの生活習慣病です。生活習慣病の予防と早期発見、治療に重要なのが、特定健診やがん検診などの定期的な受診です。国立がん研究センターは、昨年11月25日、全国の医療機関で2020年に新たにがんの診断、治療を受けた件数が前年と比べ約6万件減ったとする調査結果を発表しました。センターは、その減少をコロナ流行による受診控え、あるいはがん検診の延期などの起因するものと分析した上、受診を適宜受けるよう呼びかけました。厚生労働省も、その調査結果を受け、早期発見、早期治療のためのがん検診は重要ゆえ、不要不急の外出には当たらないなどとし、受診を進めることとしています。

 また、新型コロナウイルス感染症対策による活動制限や運動不足の長期化から、体力低下やストレス蓄積など、心や体の健康への影響も懸念されます。健診による病気の早期発見、早期治療に重点を置いた健康増進にとどまらず、病気にかからないためにふだんから健康増進に努め、発病を予防する一次予防に重点を置いた健康増進対策を推進していくことも重要です。

 

 そこで伺います。本市では、受診控えや活動制限による運動不足など、コロナ禍における状況をどのように認識し、今後健康増進の支援と健診の充実にどのように取り組んでいくのか伺います。

 

 

【答弁】

 

A1.「健幸ポイントの実施に向け、準備を進める。健診センターと連携を図りながら、受診率の向上と健診の充実を図っていく。

 

健康増進の支援については、大月市第8次健康増進計画「健やかライフおおつき21」において、「みんなでつくろう!健康で心豊かな緑あふれる大月市」を基本的理念とし、子供、働き盛り、高齢者とライフステージに応じた健康施策を推進しております。

 

 本市の健康づくり等事業を検討していく際に、既に取組を始めている様々な市町村の情報を得るために、スマートウエルネスシティ首長研究会へ、令和3年3月より加盟しております。同研究会は、現在全国116区市町村が加盟し、超高齢人口減少社会によって生じる様々な社会課題を自治体自ら克服するために、健康の「健」に幸福の「幸」と書く「健幸」をまちづくりの基本に据えた施策を連携しながら実行し、高齢になっても地域で元気に暮らせる社会の実現を目指す団体であります。

研究会では、ICTにより遠隔でも連携可能であることなどから、飛び地連携による健幸ポイントの実施等を行っております。少子高齢化、人口減少が急速に進む中、高齢になっても地域で元気に暮らせる社会を実現するため健康長寿を目指し、同研究会のノウハウを活用し、令和5年度から健康行動に対してポイントを付与する健幸ポイントの実施に向け、準備を進めております。

 

 これまでも、ウオーキング普及事業として、平成14年からウオーキングマップ「大月のさんぽみち」を作成し、ウオーキングにより心肺機能が高まる、生活習慣病や骨粗鬆症の予防、ストレス解消などの健康効果を紹介し、市民の健康増進の支援に努めてまいりました。今後は、健幸ポイントを導入し、市民がウオーキングにより健康づくりに無理なく取り組む中で健康増進を図り、医療費、介護給付費の抑制にもつなげてまいります。

 

次に、健診の充実についてであります。令和2年度は、新型コロナウイルス感染症予防のため、4月から7月の4か月間健診を見合せたことにより、後期高齢者健診が令和元年度比43%でしたが、令和3年度は感染症予防対策を取りながら実施し、元年度比73%となっております。その他のがん検診等も同様の傾向であります。

 

新型コロナウイルス感染症により健康診断の受診控えが続いておりますが、健康を守り重症化を防ぐためには、定期的な健診の受診が重要であります。令和4年度、生活習慣病予防健診(基本健診・がん検診)の申込みを3月3日から受付を開始しております。毎年、年度途中で実施している受診勧奨のはがきを、令和3年度未受診者へ3月2日に発送し早期受診を促し、毎年4月、5月は受診者が少ないため予約が取りやすくなっていることも併せてお知らせいたしました。

 

 今後は、8月31日までの申込期間となっておりますので、予約の申込み状況によって、7月頃に電話またははがきによる受診勧奨を実施する予定としております。市立中央病院の健診センターのホームページも2月にリニューアルし、見やすく分かりやすいホームページに改善されました。今後も、市立中央病院の健診センターと連携を図りながら、受診率の向上と健診の充実を図ってまいります。

 

【再質問】

 

Q.【国保特定健診の状況は】

後期高齢者健診、がん検診、ともに受診率下がっている状況と認識をしましたが、国保特定健診の状況はいかがでしょうか。

 

【答弁】

 

A.【受診率は30%台。効果的な取組を考え受診率の向上に努めていく】

国民健康保険の特定健診の状況でありますが、ここ数年の受診率は30%台で、国が示す受診率60%には及ばない状況であります。このため、特定健診の受診率を向上するために、広報紙によるPRや、3月には健診受付開始案内はがきを送付し、周知を行っております。さらに、受診者に対し、民間事業者のAIを活用した行動分析による個人の特性に応じた受診勧奨はがきを年2回送付し、啓発しております。

また、定期的に通院している方については、検査データを医療機関から提供いただき、受診率の向上に反映させております。このような取組を行っている中、令和2年、3年度は新型コロナウイルス感染症による受診控え等があり、受診者数に影響がありましたが、今年度新規受診者は296人で、コロナ前に比べ増加となりました。今後につきましては、現在の取組を継続していくとともに、さらに効果的な取組を考えて受診率の向上に努めてまいります。

 

 

【再質問】

 

Q.【健診センターとどのように連携強化を図るのか】

 

答弁いただきました。様々な取組を進めていただいているという状況を理解しました。また、特定健診に関しては、来年度の健診、受診者、少し伸びてくるのではないかというか、今のところ申込みが少し入ってきているという状況かと思うのですけれども、全体でこれ受診控えもあったり、がん検診もそうなのですけれども、特定健診とがん検診一体的にやっぱり進めていかなければならないと思っていまして、また中央病院の健診センターとも連携を図りながらという答弁も先ほどありましたので、その辺りの点について伺っていきたいと思います。

中央病院の健診センターと連携を図りながら、受診率の向上と健診の充実を図っていくとの答弁でありましたが、その点について再質問いたします。今後どのように連携を強化し、受診率の向上と健診の充実を図っていくのか伺います。

 

【答弁】

 

A.【新たな連携を模索しながら健診の充実を図っていく】

 

 健診センターとの連携についてであります。健診の実施につきましては、健診センター国保年金担当、健康増進担当にて、健診実施機関の「広報おおつき」への掲載内容の確認と、受診率の向上に向けて話合いを実施しております。中央病院の医師からも、外来受診された方へ健康の保持や疾病の予防のため、健診の受診勧奨の声かけを行っております。

また、現在新型コロナウイルス感染症防止対策のため、住民健診後の結果説明会を中止しているため、いわゆるD判定となった精密検査が必要な方を対象に、ご希望の方は健診センター長の医師が電話にて相談と受診案内を実施し、丁寧で分かりやすく健診後のフォローを行っております。そのほかにも、内視鏡による胃がん検診では、要精検者、要治療者は、当日中央病院の外来受診や再検査予約を済ませるように案内しております。

 今後も健康増進などの取組として、昨年市内生命保険会社3社と中央病院、大月市で締結した連携協定を活用しながら、さらに新たな連携を模索しながら健診の充実を図ってまいります。

これまでも、大月市立中央病院に健診センターがあるということは本市の大きな特徴であり、そこをしっかり生かしていく必要があるという認識ももちろん重々持っていて、連携もしてきたわけですけれども、先ほど答弁の中に、健幸ポイント事業なんていうものも令和5年度から予定をしているというところであります。その中で、やはり本市の事業と中央病院の健診というものが密接に関係しているよということをしっかり意識共有した上で、例えば健康になっていくために必要なことというのは、やっぱり歩くことだったり運動すること、筋肉をつけること、それからコミュニケーションを取ることだったり、本当に健康になるためには、出歩いてふだんの生活を外で行うということが非常に重要なわけです。

 もう一つ、棚本議員の質問にもあったとおり、やはり早期発見、早期治療のためにも健診の受診というのは非常に重要になるわけです。そのようないろんな行動について健幸ポイントを付与するようなことも、これから1年間の間に検討していけることになっていくと思います。その中で議論を重ね、中央病院としての健診の充実なんかというのも、ポイントの中の一つに組み入れることも候補の一つであると思っていますので、しっかりと議論を重ねて意識を共有して、同じ目標を持って同士として進んでいきたいというふうに考えています。

 

【再質問】

 

Q.【スマートウェルネスシティへの思いは】

 

市長より答弁いただきました。前向きに捉えていきたいと思います。

取組については今後ということですので、しっかり取り組んでいただきたいという旨で承知しました。もとより、やっぱり健康のためにどう行動していくかだと思うのです。ただ、どう行動するかというのは、市民の皆さんの選択に委ねられているのだと思います。

ただ、選択する前提として、生活習慣病の危険性ですとか、疾病と生活習慣との関連性ですとか、健康に関する正確な情報が十分に提供されているということが必要であると思いますので、このような情報提供は既に取り組んでいただいているのはもちろん承知しているのですけれども、知らないことには危機感を覚えないという部分もあります。

難しさもありますが、工夫しながらの情報提供をしっかり行っていただきたいと思っています。

間違いなく、早期発見によって助かる命はあります。適切な時期に発見、改善というのを行うことで発症を防ぐことにもつながりますし、医療費の削減ですとか、介護給付費にもちろんつながるのですけれども、人の命が延びることによる価値というのは、医療費削減だけでは図れないと思っておりますので、さらなる周知、取組、健診の充実もそうなのですが、一体的に連携をしっかりと取りながら取り組んでいただきたいと思います。

先ほど市長、再質問の中でも答弁いただきましたけれども、1点だけ伺っておきたいのは、スマートウエルネスシティ首長研究会のノウハウを活用し行っていくというような形で、ここに、首長会に参加している意味ですとか、どのような思いを持って参加しているのかという、その思いの部分だけ改めて最後、答弁いただければと思います。

 

【答弁】

 

A.【エビデンスに基づいた取り組みを学び政策につなげていきたい】

 

スマートウエルネスシティ首長研究会というのは、健康の「健」に「幸せ」と書いて、健幸で幸せになっていきましょうよということです。先ほど言っているとおり、医療費、介護費の目標というものをもちろん明確な目標として、非常に分かりやすい目標ですので、職員の行動変容とか、そういうものに対する目標設定は必要だと思います。ただ、そこにははかれない健康で幸せであるということが、棚本議員が言うとおり必要なところであります。

先ほども言いましたけれども、健康になるには、やはり人とのコミュニケーション、人と話すことであったりということがとても大切だということをその中で勉強させていただきました。

 

新潟県の見附市というところの首長さんが、これまで会長をやっていたのですけれども、その人の話を聞く中で、やはり健康になることでどのような効果が出るのかというのを、その首長研究会ではもう長年にわたりデータとしても蓄積されているので、どのような行動を変容させていくのか、例えば健康無関心層の人を関心層に変えるためにはどのような取組が必要か、例えば健康アンバサダーの人が、自分の口でこういうふうな活動をすると健康になるよということを市民の皆さんにお知らせするような役割が必要だということもその研究会の中で実績として出て、それを生の声で聞いて、なるほど、それは実績につながるねというようなこともしっかりと勉強させていただいているところでありますので、そこに入った理由というのは、やはりエビデンスをしっかりやって、どのような行動、どのような政策、どのような事業を行うことによって、これまでの自治体ではこういう結果が出ていますよというようなことがしっかり得られるということであります。

 

先ほど一番先に言った健康の「健」に「幸せ」と書いて「健幸」というようなマッチングの大切さというものを、本当に共感するところがあり、そこに加盟することといたしました。これからも、そこに行きながら私も成長しながら、職員とまた意見交換しながら、いい政策につなげていきたいと考えております。

 

【棚本の意見】

 

【人の命が延びることによる価値は医療費の削減だけでははかれない、多面的な意味がある。】

 

参加している意味、意義、そしてどのように取り組んでいきたいか、しっかりと理解することができました。もとよりエビデンスという話、今出ましたけれども、データにのっとって、しっかりとこれは効果があるのだ、その検証もしていく、その流れは確実に必要なことであると思っています。

 ただ、その一方で、先ほど私申し上げましたけれども、人の命が延びることによる価値、意味、単純にその削減だけでははかれない、多面的な意味というのは確実にあると思っていますので、そこもしっかりと踏まえた上で取り組んでいくのだという思いもしっかりと伝わりました。

なかなか難しいことと承知しています。受診率といっても、簡単にはやっぱり上がっていかない、それが現状だと思います。ですから、行動変容の分析も行って、ノウハウも生かして取組を進めていっていただければと思っております。

 

 


 

質問項目1.令和4年度市政運営について

※別ページにて詳細を掲載します。

令和4年度市政運営についてはこちら

 

 

質問項目2.通学路の安全確保について

※別ページにて詳細を掲載します。

通学路の安全確保についてはこちら

 

 

 

質問項目3.ヤングケアラー について

※別ページにて詳細を掲載します。

健康増進の支援と健診の充実について